H.I.M.『いつもおそばに音楽を』ブログ

ピアノを習う・教える上でのお悩みに寄り添います。

オンラインでの学びを継続、完了させるヒント

こんにちは。

「いつもおそばに音楽を」

H.I.M.の萩本亜矢です。

 

 

『オンラインでの学びを継続、完了させるヒント』

 

コロンビア大学教育大学院の教育研究員のしきなゆかさんが紹介していた論文が興味深かったです。

 

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オンライン学習の終了率格差について

要約すると、「オンラインで学ぶ機会は増えたが、90%が以上の人は途中離脱している。継続、終了できたのは高学歴ばかりである」、「継続、終了できたのは、本人の努力や才能だけでなく、所属意識などの環境も含む複合的な要因が影響している」ということ。

 

所属意識は、ピアノ教室でも大事だなと思います。

 

ピアノは一人で練習し、自分が満足できれば、とりあえずよいものですが、それだけだとモチベーションの維持は難しいのが正直なところです。

 

発表会を開催するのは、期日を決めて「目標を持って練習することが著しく成長を促す」だけでなく、「同じ教室に通っている仲間がいる、仲間も頑張っている、あの子が弾いていた曲私も弾きたいなと思う」など、そういう所属意識を持ってもらうことも、目的だったりします。

 

これが、オンラインでもなんでも、参加しないよりは、参加した方がよい理由です。

 

歩みを止めないで、前に進み続けよう。

 

以上、

『オンラインでの学びを継続、完了させるヒント』

でした。

 

 

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生徒の特性を見極めて指導するヒント”優位感覚”

こんにちは。

「いつもおそばに音楽を」

H.I.M.の萩本亜矢です。

 

 

 今日のテーマは、「生徒の特性を見極めて指導するヒント”優位感覚”」です。

 

生徒の中でも、譜読みが得意な子、耳コピーが得意な子、ストーリー立てて考えるのが好きな子、回数を弾けば覚える子、さまざまです。

 

その子の特性を見極めることで、ある程度指導の方向性が決まります。

 

特性を見極めることは、ピアノのレッスンに関わらず、勉強する上でのアプローチにも使えます。

 

(1)視覚優位

視覚、つまり目から入る情報が優位な人です。

譜読みに強く、初めての曲も割とすぐに弾けちゃいますが、暗譜に苦労したり、すぐに弾ける分忘れるのも早い印象です。

イメージを膨らませる力、表現力を補う活動が必要なことがあります。

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視覚優位は譜読みが得意!

(2)聴覚優位

耳コピーが得意で、聴覚が優位な人です。

耳の記憶で弾くので、正確な譜読みに課題があります。

 

よい音色の音楽やポジティブな言葉をたくさん聴かせてあげること。

人のため息、愚痴、悪口が聞こえてくるのを嫌がります。

 

3歳から12歳までリトミックをやっていた娘は、聴覚優位です。

英会話教室に通わないで、キクタン+レアジョブで、私が高校の時に(苦労して)取った英検準2級までを娘は中学2年までに取り、耳からのアプローチがハマったんだなと思いました。私は本を買ってあげたり、レッスンの申し込みをしただけでした。

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聴覚優位の人は英語も耳から

(3)言語感覚優位

ストーリー立てて物事を覚えることが得意です。

曲のイメージも、物語にして語ると表現豊かに演奏します。

1から10まで話したいタイプなので話が長めですが、答えを急かすと本心が伝わらないかもしれません。

質問されてから、よく考えてから話すので、じっくり待ってあげる必要があります。

英単語を覚えるのも物語にすれば、一度に複数語を覚えられると思います。

 

(4)触感覚優位

手触り、肌触り、舌触り、匂いなどの触感覚が優位です。

「今、海にいると想像して」というと、ありありと波の音や潮の香を思い出せます。

何度も練習すれば弾けるようになり、しかも、一度弾けるとなかなか忘れません。

漢字や英単語もたくさん書くことで覚えます。

ピアノのタッチも、おうちのピアノが教室のグランドピアノよりも柔らかい電子ピアノだと気持ち悪いと思うかもしれません。

 

 

このように、4つの優位感覚を挙げましたが、必ずしも一人に一つの優位感覚ではなく、複数の優位感覚のミックスもありえます。

 

例えば言語感覚の人に、野球の長島茂雄さんのように「シュっときたら、グッと弾いて、バーンとやって」と言っても、おそらくキョトンでしょうね(笑)。

 それが伝わる人には伝わるから、おもしろいです。

 

生徒の特性を知ることは、ピアノだけでなく、勉強やコミュニケーションに応用できますので、相手のタイプを見極めて、相手が受け取りやすい方法でコミュニケーションを投げかけると、よりレッスンや勉強がスムーズになると思います。

 

誰でも苦手なことを得意にするよりも、得意なことから自信をつけさせた方が近道なのです。

 

以上、「生徒の特性を見極めて指導するヒント”優位感覚”」でした。

 

 

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譜読みがスイスイできるようになるヒント

こんにちは。

「いつもおそばに音楽を」

H.I.M.の萩本亜矢です。

 

 

今回は、ピアノの生徒向け記事で、テーマは「譜読みがスイスイできるようになるヒント」です。

 

ピアノ初心者が、いきなり「エリーゼのために」とか、「子犬のワルツ」が弾きたい!となっても、すぐには弾けませんよね。

それは、何千、何万もの音符を瞬時に読み、同時に指を動かすからです。

 

では、どうしたら音符が読めるようになるのでしょうか?

 

(1)リズム(音の長さ)を読む

音価

音に与えられた長さを音価といいます。

基本的に、〇分音符は何拍伸ばす、〇分休符は何拍休むということです。

黒い音符でも白い音符でも、ドはドだということを幼児は意外とわかっていないことがあります。

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四分音符/二分音符


 

②リズム

異なる音価(長さ)の音符や休符が組み合わさってリズムになります。

 

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異なる音価の音符が組み合わさったリズム

これは、付点八分音符と十六分音符の組み合わせですが、よくセットで楽譜に出てくるので、セットで覚えます。

バラバラに見るとややこしいですが、2つセットで見ると、見つけやすいですよね!

「ジューース」という言葉のリズムと同じです。

 

生活の中にリズムはあふれています。

www.huffingtonpost.jp

 

(2)音の高さを読む

幼いお子様の場合、ドレミファソラシドはスラスラと言えても、ドシラソファミレドが言えないことがよくあります。

ドの上はレ、ドの下はシ、など階段のイラストで音の高低を指さし、繰り返し読みましょう。

その時のチェックポイントは、以下の2点です。

 

⓵音の【上がる、下がる、同じ】の区別ができるか。

音符は上がる、下がるだけでなく、同じ音が続くこともありますよね。

まず、その認識ができるかどうか、確認しましょう。

 

②線か間かの区別ができるか。

五線の中の音符を素速く読むには、「線」と「間」 を意識されるとよいです。

「線だけの音符」「間だけの音符」が重なると、どちらもピアノで弾くと「いっことばし」になります。

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加線の音符

ヘ音記号もやりましょう。

 

(3)鍵盤把握

リズム、音の並びがわかったら、ピアノの鍵盤と照らし合わせます。

 

では、「 ドはどこかな?」

 

①2つの黒鍵と3つの黒鍵を見極めよう。

ピアノには、白鍵と黒鍵がありますよね。

黒鍵にも、2つのかたまりと、3つのかたまりがあります。

右手で、2つのかたまりを「チョキ」、3つのかたまりを「グー」で区別する遊びをしましょう。

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黒鍵で「グー」「チョキ」遊びをしよう。

チョキの時、1の指(親指)を下ろすと、そこが「ド」です。

 

②5音ポジションを押える。

ドの場所がわかったら、「ドレミファソ!」と言われたら、5本の指で「ドレミファソ」のポジションに手を置くゲームをします。

「ソラシドレ!」とか「ミファソラシ!」とか、他のポジションでもすばやく手を置けるようにしましょう。

 

 

 

 

(最後に一番大事なこと)

譜読みがスイスイできるようになるには、結局「毎日弾く!」のが近道です

リズム、譜読み、鍵盤把握がある程度できたら、毎日ピアノに触りましょう。

これが一番大事です。

 

習い始めの5年、10年は、練習の習慣化ができていれば、気が付いたら息を吸うように自然に音符が読めるようになるはずです。

 

以上、 『譜読みがスイスイできるようになるヒント』でした。

 

【ピアノレッスンに関するお悩み募集】

ピアノの生徒、保護者、講師、それぞれの立場でお困りのことがございましたら、教えてください。

解決できるよう、一緒に考えます!

 

 

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ピアノ練習で親子喧嘩をしないヒント

こんにちは。

「いつもおそばに音楽を」

H.I.M.の萩本亜矢です。

 

 

「ピアノが弾けたら素敵だろうな」

「音楽を愉しんでほしい」

 

ピアノを習いに来る親子の顔は、いつも期待でいっぱいです。

 

レッスンが始まり数か月後。

「もう、そんなに練習しないなら、やめちゃいな!」

「じゃあ、もうやめる!」

そんなバトルをしていませんか?

 

上記の親子喧嘩は、私の失敗談でもあります(笑)。

(うちの子はピアノを続けていますよ)

 

うちだけでなく、このような親子はたくさんいるようです。

親子共に感情的になった末に、本当に辞めてしまう方もいます。

それは、もったいない!

 

10年以上、このような親子をたくさん見てきて、お互いに笑顔になれる方法はないかを考え続けてきました。

 

だったら、こう考えてみませんか?

 

「この子は、自分よりすごい人かもしれない(うん、そうに違いない!)」と。

 

そもそも、保護者は子どもが自分の思う通りに行動しないから、イライラするのです。

でも、親と同じように育つとして、自分以上になるでしょうか。

(自分って、そんなにすごい人だっけ?)

 

子どもは、自分にはない素晴らしいものを持っている!という前提で、接してみる。

 

そうすると、子どもに対して、ここはすごいなー、尊敬するという部分を見つけられると思います。

 

そういう視点が、ピアノの練習がうまくいくヒントかもしれません。

 

 

 

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