H.I.M.『いつもおそばに音楽を』ブログ

ピアノを習う・教える上でのお悩みに寄り添います。

生徒の特性を見極めて指導するヒント”優位感覚”

こんにちは。

「いつもおそばに音楽を」

H.I.M.の萩本亜矢です。

 

 

 今日のテーマは、「生徒の特性を見極めて指導するヒント”優位感覚”」です。

 

生徒の中でも、譜読みが得意な子、耳コピーが得意な子、ストーリー立てて考えるのが好きな子、回数を弾けば覚える子、さまざまです。

 

その子の特性を見極めることで、ある程度指導の方向性が決まります。

 

特性を見極めることは、ピアノのレッスンに関わらず、勉強する上でのアプローチにも使えます。

 

(1)視覚優位

視覚、つまり目から入る情報が優位な人です。

譜読みに強く、初めての曲も割とすぐに弾けちゃいますが、暗譜に苦労したり、すぐに弾ける分忘れるのも早い印象です。

イメージを膨らませる力、表現力を補う活動が必要なことがあります。

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視覚優位は譜読みが得意!

(2)聴覚優位

耳コピーが得意で、聴覚が優位な人です。

耳の記憶で弾くので、正確な譜読みに課題があります。

 

よい音色の音楽やポジティブな言葉をたくさん聴かせてあげること。

人のため息、愚痴、悪口が聞こえてくるのを嫌がります。

 

3歳から12歳までリトミックをやっていた娘は、聴覚優位です。

英会話教室に通わないで、キクタン+レアジョブで、私が高校の時に(苦労して)取った英検準2級までを娘は中学2年までに取り、耳からのアプローチがハマったんだなと思いました。私は本を買ってあげたり、レッスンの申し込みをしただけでした。

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聴覚優位の人は英語も耳から

(3)言語感覚優位

ストーリー立てて物事を覚えることが得意です。

曲のイメージも、物語にして語ると表現豊かに演奏します。

1から10まで話したいタイプなので話が長めですが、答えを急かすと本心が伝わらないかもしれません。

質問されてから、よく考えてから話すので、じっくり待ってあげる必要があります。

英単語を覚えるのも物語にすれば、一度に複数語を覚えられると思います。

 

(4)触感覚優位

手触り、肌触り、舌触り、匂いなどの触感覚が優位です。

「今、海にいると想像して」というと、ありありと波の音や潮の香を思い出せます。

何度も練習すれば弾けるようになり、しかも、一度弾けるとなかなか忘れません。

漢字や英単語もたくさん書くことで覚えます。

ピアノのタッチも、おうちのピアノが教室のグランドピアノよりも柔らかい電子ピアノだと気持ち悪いと思うかもしれません。

 

 

このように、4つの優位感覚を挙げましたが、必ずしも一人に一つの優位感覚ではなく、複数の優位感覚のミックスもありえます。

 

例えば言語感覚の人に、野球の長島茂雄さんのように「シュっときたら、グッと弾いて、バーンとやって」と言っても、おそらくキョトンでしょうね(笑)。

 それが伝わる人には伝わるから、おもしろいです。

 

生徒の特性を知ることは、ピアノだけでなく、勉強やコミュニケーションに応用できますので、相手のタイプを見極めて、相手が受け取りやすい方法でコミュニケーションを投げかけると、よりレッスンや勉強がスムーズになると思います。

 

誰でも苦手なことを得意にするよりも、得意なことから自信をつけさせた方が近道なのです。

 

以上、「生徒の特性を見極めて指導するヒント”優位感覚”」でした。

 

 

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